はじめまして、EZOフーズのササヤです!
突然ですが、「ほっけ」と聞いて、あなたはどんな魚を思い浮かべますか?
実は、スーパーや居酒屋で見かけるほっけには「真ほっけ」と「しまほっけ(縞ほっけ)」の2種類があることをご存じでしょうか。
この記事では、真ほっけとしまほっけの違いを、産地・見た目・味・栄養価の観点から詳しく解説します。
もし今あなたが、どちらを選ぶべきか迷っているなら、引き続きご覧ください。
真ほっけとしまほっけの基本的な違い
産地の違い
真ほっけ(マホッケ)
- 主な産地:北海道(約90%が北海道産)
- その他:東北地方(青森、岩手)、新潟県、石川県でも漁獲
- 漁場:日本近海の冷たい海域
- 流通:国産が中心
しまほっけ(縞ほっけ・キタノホッケ)
- 主な産地:ロシア(オホーツク海)、アメリカ(ベーリング海)
- 流通:輸入品が大半
- 特徴:真ほっけよりも冷水域を好む
- 備考:国内での漁獲量は少ない
真ほっけは「国産ほっけ」、しまほっけは「輸入ほっけ」と覚えておくと分かりやすいでしょう。
見た目の違い

最も分かりやすい違いは体の模様です。
真ほっけの見た目
- 体に縞模様がない、またはほとんど目立たない
- 体色は茶褐色から灰褐色
- 比較的小ぶりな個体が多い
- 旬の時期(春から初夏)には腹部が赤みを帯びて「赤ほっけ」と呼ばれる
しまほっけの見た目
- 体に太くて明瞭な縞模様がある
- 名前の由来もこの縞模様から
- 真ほっけよりも大型の個体が多い
- 体色はやや濃い
干物や開きになってしまうと縞模様が分かりにくくなることもありますが、商品パッケージに「しまほっけ」「縞ほっけ」と表記されていることが多いので確認してみましょう。
味の違いと食感の比較
好みや
真ほっけの味わい
- 脂のり:旬の時期は適度に脂がのる
- 味の特徴:クセがなく上品な脂、淡白ながら深い旨味
- 食感:ふっくらとしてしっとり
- 向いている人:魚通やシンプルな味わいを好む人
真ほっけは、脂っこすぎず、魚本来の旨味を感じられる繊細な味わいが特徴です。特に北海道の函館近海で獲れる「根ほっけ」は、回遊せずに海の棚に生息するため肥えており、真ほっけの中でも最上級とされています。
しまほっけの味わい
- 脂のり:真ほっけよりも脂がしっかりのっている
- 味の特徴:ジューシーで濃厚、コクがある
- 食感:身が厚く食べ応えがある
- 向いている人:脂ののった魚が好きな人、ボリューム重視の人
しまほっけは、その豊富な脂が最大の魅力。焼くとジュワッと脂が溢れ出し、ご飯との相性も抜群です。居酒屋のメニューでも人気が高く、お酒のおつまみとしても最適です。
どちらが美味しい?
これは好みの問題です。
- あっさりとした上品な味が好き → 真ほっけ
- 脂がしっかりのった濃厚な味が好き → しまほっけ
価格面では、国産の真ほっけの方が高価な傾向にありますが、しまほっけも十分に美味しく、コストパフォーマンスに優れています。
栄養価の比較
真ほっけも縞ほっけも、栄養価の高い優秀な魚です。
共通する栄養素
DHA(ドコサヘキサエン酸)
- 含有量:100gあたり530mg〜860mg(調理法により異なる)
- 効果:脳の機能維持、記憶力・認知機能の向上
- 期待できる効能:認知症・アルツハイマー予防
EPA(エイコサペンタエン酸)
- 含有量:100gあたり450mg〜1100mg(調理法により異なる)
- 効果:血液サラサラ効果、中性脂肪・悪玉コレステロールの減少
- 期待できる効能:動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞などの生活習慣病予防
良質なタンパク質
- 筋肉や骨の形成に必要
- 成長期の子どもやスポーツをする人に最適
ビタミンD
- カルシウムの吸収を助ける
- 骨や歯を丈夫にする
- 骨粗しょう症の予防
ナイアシン(ビタミンB群)
- アルコール分解酵素の働きを助ける
- 二日酔い予防に効果的
- 代謝促進、皮膚・粘膜の健康維持
栄養面での注意点
DHA・EPAは魚の脂に多く含まれるため、脂ののったほっけを選ぶことで効率よく摂取できます。また、これらの栄養素は皮付近の脂質に多いので、皮ごと食べるのがおすすめです。
ただし、生のほっけにはアニサキスなどの寄生虫がいることがあるため、新鮮なものを選び、見つけた場合はピンセットで取り除くか、加熱調理することが大切です。
真ほっけとしまほっけの旬の時期
真ほっけの旬
春から初夏(4月〜7月)
- 産卵前で最も脂がのる時期
- 腹部が赤みを帯びた「赤ほっけ」が出回る
- 北海道では生のほっけが食べられる
しまほっけの旬
冬から春(12月〜3月)
- 寒い時期に脂がのる
- 輸入品のため通年流通している
干物は通年販売されているため、いつでも手に入りますが、生のほっけを楽しみたい方は旬の時期を狙うと良いでしょう。
ほっけの種類と等級
ほっけには真ほっけとしまほっけの他に、等級による分類もあります。
根ほっけ(ネホッケ)
真ほっけの中でも最上級とされるのが「根ほっけ」です。
- 産地:函館、椴法華、恵山など
- 特徴:回遊せずに海の棚(根)に生息
- 品質:肥えていて脂のりが抜群
- 価格:真ほっけの中でも高価
回遊しないため運動量が少なく、その分脂がしっかりのっているのが根ほっけの魅力です。
おすすめの食べ方
定番の焼き方
開き干しの焼き方
- グリルを予熱する
- 皮目を上にして中火で焼く
- 焼き色がついたら裏返す
- 身がふっくらしたら完成
焼きたてのほっけは、皮はパリッと香ばしく、身はしっとりジューシー。大根おろしとレモンを添えるとさっぱりといただけます。
その他のおすすめ調理法
- ほっけのちゃんちゃん焼き:北海道の郷土料理
- ほっけフライ:開き干しを使っても美味しい
- ほっけの煮付け:甘辛い味付けでご飯が進む
- ほっけの刺身:新鮮なものが手に入った時に(北海道限定の楽しみ方)
生のほっけを刺身で食べる場合は、アニサキスに十分注意し、信頼できる鮮魚店で購入しましょう。
どちらを選ぶべき?シーン別おすすめ
真ほっけがおすすめの人・シーン
- 上品な味わいを楽しみたい
- 国産にこだわりたい
- 魚の繊細な旨味を感じたい
- 贈答用やおもてなし料理に
しまほっけがおすすめの人・シーン
- 脂ののった濃厚な味が好き
- コストパフォーマンスを重視
- ボリュームのある食事がしたい
- 毎日の食卓に気軽に取り入れたい
- お酒のおつまみに
購入時のチェックポイント
干物を選ぶ際のポイント
- 身が厚く、ふっくらしているもの
- 脂がのっているもの(お腹に脂の筋が見えるとベター)
- 変色していない新鮮なもの
- パッケージに産地が明記されているもの
- 真空パックや小分けパックで鮮度が保たれているもの
生ほっけを選ぶ際のポイント
- 目が澄んでいる
- エラが鮮やかな赤色
- 身に張りがある
- 臭みがない
よくある質問(Q&A)
Q1. 真ほっけとしまほっけ、どちらが高級?
A. 一般的に国産の真ほっけの方が高価です。特に根ほっけは最高級品とされています。
Q2. 栄養価に大きな違いはある?
A. 基本的な栄養価に大きな違いはありません。どちらもDHA・EPA、タンパク質、ビタミンDなどが豊富です。
Q3. 干物と生、どちらが栄養価が高い?
A. 干物にすることで水分が抜け、栄養素が濃縮されます。開き干しを焼いた場合、生よりもEPA・DHAの含有量が高くなります。
Q4. 冷凍保存はできる?
A. できます。干物も生も冷凍保存可能です。小分け真空パックなら、使いたい分だけ解凍できて便利です。
Q5. 子どもに食べさせても大丈夫?
A. もちろんです。DHAは脳の発達に良いとされ、タンパク質も豊富なので、成長期の子どもに最適な食材です。骨に注意しながら食べさせてあげましょう。
まとめ:真ほっけもしまほっけも魅力的な魚
真ほっけとしまほっけ、それぞれに異なる魅力があります。
真ほっけは、国産ならではの上品な味わいと繊細な旨味が特徴。贈り物やおもてなしにも最適です。
しまほっけは、脂がしっかりのった濃厚な味わいとボリューム感が魅力。日常的に楽しむならコストパフォーマンスに優れています。
どちらもDHA・EPAをはじめとする栄養が豊富で、健康維持に役立つ優秀な食材。好みやシーンに合わせて選んで、美味しいほっけ料理を楽しんでください。
北海道の冷たく澄んだ海が育んだ真ほっけ、北太平洋の豊かな海が育んだしまほっけ。あなたはどちらを選びますか?